てんかん外来
てんかんは古くからある病気ですが、
まだ十分に理解のすすんでいない病気です
てんかんは、脳の不調により、一時的に意識がとぎれたり、時にけいれんしたりする病気です。ふだんは一見したところ何の異常もないように見えるために、てんかんであると思われていないこともあります。周囲の人に病気の苦しさが理解されにくく、また、ほとんどの場合、発作が診察室ではおこらないため、てんかんに関する専門的な知識のない医師には診断や治療がむずかしく、医師からも敬遠されがちな病気でもあります。
てんかんの原因は様々であり、発症した年齢や原因によって治療経過も良いものから難治なものまで様々ですが、適切な診断と治療を行うと、現在は約7割の患者さんで抗てんかん薬の服用で発作を止める事ができます。また難治な発作がある方の一部には外科的な治療が効果があることがあります。
てんかんの治療
てんかんの治療は薬物を服用し、発作をなくすか減らせば、それで終わり、というものではありません。発作はなくても脳波の異常によりでてくる精神機能の不調(うつ状態や、いらいら、記憶力低下など)、薬物による様々な副作用、社会生活上の制限(不利益)、などを長期間にわたって耐えていく必要があります。
しかし、これらは他の人の目にはみえません。悪意はなくても、周囲に理解してもらえていないというのは長期の治療ではつらいことです。そこで、てんかんの治療は、てんかんを理解し、専門的にサポートしている体制の下で行うことができれば、患者さんにとって幸せであろうと考えています。
現在、日本のてんかんの診療は、小児科、神経内科、脳外科、精神科で行っていますが、てんかんが神経疾患とされながらも精神科医が携わっているのはこれらの理由があるからです。
てんかんと認知症
最近、てんかん患者の一部の方が認知症と誤診されていることが広く知られるようになりました。ふだんはそうでもないのに、どこか記憶の一部が抜け落ちたり、ときどき自分のいる場所や何をしているのかがわからなくなることがあり、それを自分でもおかしいと思うときは、認知症ではなく、てんかん発作かもしれません。一度、てんかん専門外来を受診されることをお勧めします。
てんかん専門外来・診察医(天久台病院)
渡辺裕貴
- 日本てんかん学会 専門医・指導医
- 日本臨床神経生理学会 専門医(脳波)・指導医
- 日本精神神経学会 専門医・指導医
- 精神保健指定医
前川敏彦
- 日本てんかん学会 専門医・指導医
- 日本臨床神経生理学会 専門医(脳波)・指導医
- 日本精神神経学会 専門医・指導医
- 精神保健指定医
平良直樹(理事長)
- 日本精神神経学会 専門医・指導医
- 精神保健指定医